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呪いの言葉がつきまとう(33歳・女性)

本のタイトル
ふたり、この夜と息をして
著者
北原一

生まれつきの顔の痣、親が亡くなり大人の家をたらい回しの扱いを受けていること。仲の良い人にも打ち明けられない心の「傷」(秘密)を抱えた高校生の2人が優しく強く変わっていくお話し。

お悩み

私は発達障害を持ち障害者手帳も持っています。しかし、親から否定され続け好きなこともだめと言われ努力も認められず、親に実質捨てられました。
自由の身になって好きなことが出来るようになっても「自分はずっと太っていると言われたから今も太っていて痩せて見えない」「努力を認められない程に能力が低いダメ人間」「愛されなかったから人を愛す資格はないし一生愛されない」などと呪いのようにつきまとっています。
本当は親しい人には好きな事をたくさん見つけてたくさんやりたくて、優しくて得意な事は普通の人より優れていると言われますが、否定され続けいたのが私の普通だったから実感が湧かず、親しい人を否定したくないけど理解出来なくて辛い。

(33歳・フリーター・女性)

ブックセラピストからのひとこと

呪いのようにつきまとう言葉。親しい人の言葉と自分との葛藤。辛いですね。

「好きな事をたくさん見つけてたくさんやりたくて、優しくて得意な事は普通の人より優れている」
そう言ってくれる親しい方がいるだなんて、とても素敵だなと感じました。

自分自身が褒められても「そんなことない」「自分はダメな人なんだ」って思っていることも事実だけど、親しい方が話しているように、客観的にみてあなたの良いところがきちんとあるのも事実ですね。

親しい方の言う自分の"良いところ"を「そうだよね」と自分自身が受け入れるというと否定してしまうかもしれない。であれば"親しい方のこと"を、信じてみるのはどうでしょう。この人が言うから、そんなふうにも見えるのだろう。と捉えてみるんです。

「ルビンの壺」を見るみたいに、今まで「壺」に見えていたものを、突然「向き合う顔」があるだなんて言われても、認識できないかもしれない。だけど、〇〇さんがそういうのであればそういう見方もできるのかもしれないと思ってみる。
そうすると、自分で考えたり、見方を聞いたりしながら、次第に向き合う顔が見えてきたりするかもしれない。なんて思ったりしました。

今は、そんな訳ないじゃんと相手のことを理解できないかもしれない。けれど、ちゃんとあなたの良いところはあります。わたしからも断言します。