日常

夜の静けさが怖くて、押しつぶされそう

本のタイトル
バームクーヘンでわたしは眠った
著者
句と文 : 柳本々々 イラスト : 安福望

詩人・川柳作家である柳本々々さんの日記に安福望さんのイラストが合わさった絵本のような詩集のような不思議な一冊。
色とりどりのイラストは柔らかく繊細で、でもよく考えないと状況が分からないような不思議なものばかり、元となった日記も夢か現かといったふわふわした雰囲気。
日記の内容に合わせて踊るようにうねる文字の印刷があったり、イラストと文章の位置がページごとに変わるのも新しい本という感じがします。

本からこんなことに気づけるかも

1

怖さも頭の中で少し不思議なはなしにしてしまえる

2

自分が生きている世界を真剣に考えすぎなくても平気

3

孤独にはいい孤独もある

4

不思議なイラストを眺めればいい夢が見られるかも

5

明日の朝、カーテンを開けたら違う景色が待っているかもしれない

ブックセラピスト

静かな夜は怖いですよね。ホットミルクを飲んだり、リラックスできる香りを焚いたりすれば楽になるのかもしれないけど、自分のためにそういうことをするのすらおっくうな時もあります。

そんな時にパラパラとめくって眺めてほしいのがこの本です。ここに書かれている日記は本当に起こったことなのかしら……と想像してみるとこの世界の見え方は何通りもあるんだなとしみじみ感じます。

明けない夜はないけれど、朝が来るまでが永遠のように感じられる時、違う人の頭の中を覗くような気持ちで読んでみてください。表紙にでこぼこしたチェックの模様が入っているので、それを撫でてみるだけでもいいですね。

紙の本は文字を追う以外にも色々なよみ方があります。あなたの枕元に安心を一冊、置いてみませんか?