抽象的で、具体的で、自由で、鋭い。 イラストを、生活をトリミングするふたりの作家の、やわらかくてあたたかいイラスト、短歌、短文が詰まった一冊。 どんなに辛くても、楽しくても、あなたもわたしもいなくなっても、今日も、朝陽がのぼる。
本からこんなことに気付けるかも
- 1
書く、ことに救われることはある
- 2
どこまでもひとり、という強さ
- 3
どうせ朝は来るから、とりあえずやってみる
ブックセラピストからのひとこと
「この日々に ライナーノーツを書いてほしい 平凡なアルペジオの集積」(土門 蘭)
このままでいいのか分からない、と思うことはたくさんあります。自分は何かを成した人間ではないけれど、きっと何かを成した人も、そう思っているのでは、と近頃は思います。
冒頭に引用した短歌にある「ライナーノーツ」は、CDに付属している解説文のことです。そしてこれは、アーティスト本人ではない音楽ライターやレコーディング関係者などによって書かれることが多いそうです。
誰もが、誰かに見出されたいと願っている。それは、当たり前のことです。本当にやりたいことを見つけるのはとても難しく、仮にやりたいことがあっても、もっと何か大きなことをやらないと、意味がないのでは、とも思います。
そんなときに、ふと立ち止まって、結局のところひとはどこまでもひとりだったり、どうせ朝が来てしまったり、ということを考えてほしいです。100年後、あなたもわたしも絶対にこの世にいません。だから、本当にやりたいことを無理に見つける必要はありません。
そして、できれば何か書いてみてください。絵でも、日記でも、短歌でもいいです。自分の気持ちをアウトプットすると、すこし楽になります。
このままでもいいや、と思える術は、自分を楽にしてくれます。 そう思えるようになってから、ぜひ、自分と向き合って、本当にやりたいことは何か、自分とよく話してあげてください。